| 希望の里暮らし | |
高桑信一 著 |
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四六判上製/全304ページ 定価:¥2,100(税込) |
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| 平成の世をしなやかに自分のペースで生き、暮らす15の感動物語。 |
| 厳しく、豊かな山の自然に生かされた人たちの仕事と暮らしを 丹念に記した奇跡の記録『山の仕事、山の暮らし』から8年。 著者渾身の次回作は、“里”が主な舞台。 さまざまな土地の自然を背景に、そこにたどり着いた、 夫婦の、家族の、親子の、友の、故郷の絆で結ばれた男女の生き方を、生き生きと描きだす。 大企業を辞めて田舎で独り地ビールを起業した外国人、 ボクシングの次に農業を選んだ元京大医学生、 自由を求めてコミューンを作ったかつての若者夫婦、 日本初の岩魚養殖に成功した父の遺志を継いだ息子、 本州を遠く離れた島で大家族となった夫婦 …本書に登場する人たちに共通するのは、誰もが自然に沿って穏やかに生きたいと願い、 社会常識よりもその思いを優先させ実践してきたこと。 平成の世をしなやかに自分のペースで生き、暮らす15の感動物語。 【本書の内容】 福島・駒止峠 峠の茶屋の女たち 中村武子・克美・蕉子 峠越えの難所に建てられた避難小屋は、のちに「峠の茶屋」として多くの人に愛された。主人の実直な人柄と、岩魚の塩焼きのうまさで遥々遠方から訪れるファンさえもあった。だがある年、主を急病で失って以来、その扉はひっそりと閉ざされたままだった。 福島・只見 青い目のビール職人 シュルツ・ジョン・ケネス 夢の実現と引き換えにしたのは、いつ返せるかもわからない莫大な借金。しかし慣れない日本語での営業にもへこたれず、「ここは私の遊園地であり、おもちゃ箱なんだ」と、大好きな土地の自然に囲まれて、明るい明日を信じてビールを作り続けたアメリカ人がいる。 富山・黒部峡谷 阿曽原温泉小屋の守人 佐々木 泉 ヒマラヤ八千メートルの覇者から世界を飛び回る冒険家まで、阿曽原温泉小屋には求めに応じてさまざまな若者が応援に集まる。小屋の主は富山県警で交番勤務のかたわら山岳救助活動に携わり、三十三歳で警察を辞め山小屋の経営に転進した異色の経歴を持つ。 宮城・栗駒山 父子の絆、岩魚養殖場 数又貞男 若い頃上京した職場のラジオで耳にした「日本で初めて岩魚の養殖に成功」のニュース。アナウンサーが讃えていたのは父だった。第二次世界大戦後、開拓民として栗駒の地に入植した父が長年の苦闘の末に灯した人生の希望は今、息子夫婦にしっかりと受け継がれている。 和歌山・潮岬 青年ボクサー拳を解く。土と向き合う第二の人生 川島 実 「……僕は将来のために、今不本意な生活をするのは不本意です」京大医学部から医者になる道よりも、ボクシングを選んだ若者が、グローブを置いて次に向き合おうと決めたのは、田舎に移り住んで農業に携わることだった。 新潟・十字峡 人と自然に支えられ故郷は二度輝く 江部咲子 七人兄弟の末っ子だった。都会に出て、夢破れた。戻ってきた彼女はやがて登山センターの管理人になった。少しずつ広がってゆく人の輪と、変わらずありつづけた故郷の四季が、彼女の心に確かな幸せをもたらした。 山梨・南アルプス 山上集落の人形師夫婦 佐久間雅哉・江里子 一メートル進むと三十五円。径なき径を一歩ずつ開き、山を荒廃から護るのがふたりの日々の仕事。江戸の伝統芸能の世界から、生活の場を現在の地に移して二十年が過ぎるなかで、ふたりは図らずも、自然を背景にした暮らしと芸能の姿を見出していた。 福島・獏原人村 昭和のヒッピー、平成を生きる 風見正博・澄子 かつて、文明社会を拒む若者たちが各地に共同体を作り、自給自足の生活を試みた時代があった。理想を追い求め、やがて現実に屈し、そのほとんどは離散してしまったなかで、今もなお同じ場所に暮らし続ける人がいる。その村に集まってくる現代の若者たちがいる。 奈良・十津川村 独立不羈の陶工 西 祐志 十津川はその大半を険しい山林に囲われた過酷な土地である。この地に生まれ育った少年が、いつか山並の彼方へ行ってみたいと願うのは自然なことだったろう。しかし彼は再び十津川に戻り、窯に火を入れた。自己犠牲の気風に富む“十津川人”の仲間とともに。 埼玉・秩父 秩父演習林の番人 大村和也 岩魚を「兄弟」と呼び、木に登ればムササビのように枝を渡る。秩父に生まれ、秩父に育った男は、一寸の迷いなく秩父の森を仕事場に選んだ。最先端の遺伝子解析に取り組む一方で、古の山びとが伝えてきた技を受け継ぐ。そんな日々を本人は天職だと言い切る。 群馬・みなかみ町 古民家再生の家に託した希望と夢 今西常雄・亜紀子 二○○七年秋、みなかみ・遠永の里に一軒の家が建った。遊びの拠点として田舎に小さな家を持ちたいという夫婦の願いは、妻の病をきっかけに、一層深くふたりを結びつける結果となった。建ちあがった家とその地で、ふたりの新しい生活がゆっくり始まろうとしている。 新潟・糸魚川 一家6人、弾ける笑顔の山里移住暮らし 西 英晃・典子 縁もゆかりもない土地の、しかも最奥の地に、まだ幼い子どもたちを連れて住みはじめた子だくさん家族がいる。一家の大黒柱を支えるのは、奥さんの明るさと、山里を狭しと駆け回る元気いっぱいの子どもたち。そして、あるがままに生きようと思い定めた山里の四季。 鹿児島・口永良部島 南の島の夫婦善哉 貴船庄二・裕子 その宿のホールには、主の精神そのままに訪れたものをどこまでも寛がせる自由な空間が息づいている。最果ての島に漂着して三十余年、かつての若い夫婦は、島の未来を支える大家族となり明日を生きる根を伸び伸びと張る。 福島・只見 夫は森に、妻は都市に。350キロの遠距離婚ライフ 田代一彦・河口真理子 都会に暮らすふたりはキャンプや登山が好きだった。濃密な自然に抱かれて暮らしたい。せめて週末だけでも…。大雪の里のさらに僻遠の地に「理想の遊びの拠点」を見出した夫婦の何ものにも囚われない、しなやかなライフスタイル。 静岡・河津 海辺の懐で暮らし、育て、教える 坂内広明・史子 ゆたかな自然と響きあうような暮らしをしたい。貧しくてもいいから家族揃って、おだやかな日常を過ごしたい。若い教育者の夫婦が抱いた希いは、夢を語り合う模索の時期を乗り越え、伊豆の地に拓いた小さな分校での教育生活とともに結実した。 |
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