a. 大きいフライもていねいに
タイイングにまだ慣れていない人の場合、#16や#14サイズのフライはきれいに巻けるのに、より大きいサイズになると、どうも虫っぽさが感じられなくなってしまうケースがある。
実際には、フックサイズを上げたにもかかわらず、ダビングボディーの量が充分でなく、どことなく貧相になってしまう場合などが多いようだ。
魚の警戒心が薄れるイブニングは、大きなフライで一発大ものをねらうチャンス(スレた魚では、そううまくいかないこともあるが……)。見やすく、かつ釣れるフライで、最後の時間を楽しみたい。もちろん、川や魚の状況によっては、日中であっても「小さなフライはかえって無視され、大きなフライでないと魚が目もくれない」といったケースも起こる。
その際大切なのが、サイズをアップしてフライを巻く時でも、虫らしいシルエットはしっかり残すということ。イブニングは薄暗いといっても、それは人間の眼からみた感覚。時には夕方でも#20サイズのコカゲロウを偏食するマスがいることを考えれば、魚にとってフライのシルエットはこちらが想像する以上にはっきりと見えているはずだ。ただマテリアルの量を増やすだけでは、釣れにくいフライになってしまう。
ここでは、イブニングで使いやすい2つのフライを紹介。2本とも色は夕方に見やすい白を基調にしている。1つはエルクヘア・カディスで、もう1つはインジケーターなしのスピナーパターンだ。それぞれ、シルエットは大きく異なるが、水面に浮かべると同じようによく見える。